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スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (2)

川の上は快適だった。一、二隻の干し草を積んだ荷船と行き過ぎた。川の両岸にはアシや柳が生えていて、牛や灰色の年老いた馬がやってきた。土手ごしに頭を出してこちらを眺めている。木々に囲まれた感じのよい村には活気のある造船所があり、芝生に囲まれた館...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (1)

ロバート・ルイス・スティーヴンソン著明瀬和弘訳原著の序は本文の末尾に掲載します。アントワープからボームまでアントワープ*1のドックではちょっとした騒ぎになった。港湾作業の監督一人と荷役人たちは二隻のカヌーをかつぎ上げると船着き場に向かって駆...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

ジャック・ロンドンの『スナーク号の航海』に続いて、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの『欧州カヌー紀行』(新訳)の連載を開始します(6月4日から毎週日曜日)。R.L.スティーヴンソンは『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などの作品で知られる十...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (95) - ジャック・ロンドン著

あとがきスナーク号は水線長四十三フィートで全長は五十五フィート、船幅十五フィート、喫水が七フィート八インチだ。二本マストのケッチで、帆はフライングジブにジブ、フォアステイスル、メインスル、ミズン、スピンネーカーがある。船室の高さは六フィート...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (94) - ジャック・ロンドン著

追伸  というようなことを書いてから、さらに二週間がすぎた。タイヘイイはスナーク号で唯一病気にかかっていなかったのだが、ぼくらの誰よりも高熱が出て、もう十日も寝こんでいる。体温は華氏百四度(摂氏四十度)を何度も繰り返し、脈拍は百十五もある。...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (93) - ジャック・ロンドン著

チャーミアンは菜食主義者と衛生学者に育てられた。彼女を育てた叔母のネッタは健康によい気候の地域に住んでいて、薬なんてものは信用していなかった。チャーミアンもそうだ。おまけに薬と彼女の相性も悪かった。治したい病気そのものより薬の副作用の方がひ...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (92) - ジャック・ロンドン著

だが、しばらくすると、イチゴ種にもなれてきた。この文章を書いている時点で、ぼくは腕に五つ、むこうずねに三つのイチゴ種があった。チャーミアンは右足の甲の両側に一つずつできている。タイヘイイは自分のイチゴ種に半狂乱だ。マーティンのむこうずねにで...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (91) - ジャック・ロンドン著

マーティンはイチゴ種について聞いた。知っておくべき理由があったからだ。彼の腕や足の傷、傷の真ん中のただれた潰瘍を見て判断できるのであれば、やつには確かにわかるはずだった。イチゴ種には慣れていくもんだ、とトム・バトラーは言った。体の奥深くに侵...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (90) - ジャック・ロンドン著

ある日、ボーイのナカタがアイロンをかけようとして誤って自分の足をアイロン台代わりに使ってしまい、ふくらはぎに長さ三インチ、幅が半インチのやけどを負ってしまった。ぼくが自分のひどい体験から昇こうを塗るよう勧めると、彼も苦笑いし、最高の微笑を浮...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(89) - ジャック・ロンドン著

イチゴ腫*1かどうかは、ぼくにはわからない。フィジーの医者はそうだと言ったし、ソロモン諸島の伝道者はそうじゃないと言った。いずれにしても、ぼくとしては、きわめて不快な症状だということは断言できる。タヒチでフランス人を乗せたのだが、それが船乗...
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