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スナーク号の航海

スナーク号の航海(42) - ジャック・ロンドン著

すべきことは一つだけだ──北東貿易風の南側に抜けて、変向風のところまでいく、それだけだ。ブルース船長がこの海域で風が変化する場所を見つけられなかったのも、「右舷から風を受けても左舷から風を受けても東には行けなかった」のも本当だ。一定方向の風...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (41) - ジャック・ロンドン著

第9章ハワイから南太平洋へ サンドイッチ諸島(ハワイ諸島の旧称)からタヒチへ ── 貿易風にさからうことなるこの航海は過酷だ。捕鯨船の連中などは、サンドイッチ諸島からタヒチへ向かうというコース選定には懐疑的だった。ブルース船長は、目的地に向...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (40) - ジャック・ロンドン著

馬の通れる道といっても、それほど広いわけではない。これを造った技師のように、道自体が何にでも果敢にいどんでいるのだ。ディッチ(水路)は山塊を突き抜け、乗りこえ、峡谷を飛びこえたりしているのだが、馬の道──これからはトレイルと呼ぶが──も、こ...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(39) - ジャック・ロンドン著

ぼくらは火口壁を登り、ちょっと無理かなと思われるところまで馬を乗り入れた。岩を落下させたり、野生のヤギを撃ったりした。ぼくはヤギは狙わなかった。しょっちゅう岩を落下させていたからだ。ある場所のことは今でも忘れない。そこでは、馬ほどの大きさの...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (38) - ジャック・ロンドン著

その昔、島で放牧されていた牛を夜間に囲っておくために使われた石囲いの中で ビーフジャーキーとかためのポイで昼食をとった。半マイルほどクレーターの縁を迂回してから、火口の中へ降りていく。火口底は二千五百フィート(約七百五十メートル)下にあり、...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (37) - ジャック・ロンドン著

また朝になり、ブーツをはき、馬に乗り、カウボーイと荷馬を伴って頂上に向かった。荷馬は五ガロンの袋を左右に振り分けて合計二十ガロンの水を運んだ。クレーターの縁から数マイル北東の地域は世界のどこよりも大量の降水があるのだが、クレーターの内側には...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (36) - ジャック・ロンドン著

第八章太陽の家 たえず動きまわる精霊のように、海や陸の絶景や自然の驚異や美を求めて地球上を旅している多くの人々がいる。そういう人々はヨーロッパにあふれている。フロリダや西インド諸島、ピラミッドやカナディアンロッキーやアメリカのロッキー山脈で...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (35) - ジャック・ロンドン著

ハンセン病には弱い接触感染性があるが、どうやって伝染するのだろうか? あるオーストリアの医師は自分と助手たちにハンセン菌を植えつけてみた。が、失敗した。だが、断定するにはいたらない。有名なハワイの殺人者の例があるからだ。こいつはハンセン菌を...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (34) - ジャック・ロンドン著

ひとつ確かなのは、居住地の患者は、ここ以外の場所で隠れて生活している患者よりはるかに恵まれているということだ。そういう患者は他人と交わることもなく、病気が露見しないか、少しずつ確実に悪くなっているのではないかと不安を抱えて生きている。ハンセ...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (33) - ジャック・ロンドン著

この原稿を書いている時点で、ホノルルに知っている靴磨きが一人いる。アフリカ系アメリカ人だ。マクベイ氏がぼくに語ってくれたところによれば、まだ細菌検査が行われるようになるずっと前に、彼はハンセン病患者としてモロカイ島に送られてきたのだった。彼...
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