スナーク号の航海 スナーク号の航海(30) - ジャック・ロンドン著 第7章モロカイ島のハンセン病患者 スナーク号がモロカイ島の風上側の沿岸をホノルルに向かって帆走していたとき、ぼくは海図を見て、低く横たわった半島とその向こうに見えている高さが二千フィートから四千フィートはありそうな一連の断崖を指さして、こう... 2016.02.20 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海 (29) - ジャック・ロンドン著 波に乗ったり波と闘ったりすることでぼくが学んだ方法の一つは、抵抗しないということだ。なぐりかかってくる相手は、こちらからよけてしまうに限る。顔面をひっぱたこうとする波があれば、その下にもぐりこんでしまえばいい。足から先に海に飛びこみ、波には... 2016.02.13 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海(28) - ジャック・ロンドン著 ぼくは知識を前にすると、いつも謙虚になる。フォードには知識があった。彼はぼくにボードの正しい乗り方の手本を見せてくれた。それから、いい波が来るまで待ち、いまだというときに、ぼくを押し出してくれた。波に乗って宙を飛んでいるように感じるのは、す... 2016.02.06 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海(27) - ジャック・ロンドン著 というわけで、実際の波乗りの原理についての話になるが、まず長さ六フィート、幅二フィートの細長い楕円のような形をした平らな板(ボード)を手に入れよう。そこにソリに乗った小さな子供のように腹ばいになり、両手でこいで海に出ていく。波が盛り上がりは... 2016.01.30 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海 (26) - ジャック・ロンドン著 第VI章最高のスポーツそれが、いわゆるロイヤル・スポーツ、地球上で生来の王たちが行っている最高のスポーツだ。ワイキキビーチでは、はてしなく広がる海から五十フィート足らずのところまで草が生え、木々も潮の気配が感じられるところまで枝を伸ばしてい... 2016.01.23 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海(25) - ジャック・ロンドン著 ぼくらは広くて立派な芝生の上を、ロイヤルパームの並木のある通りまで歩いた。芝生はさらに続いていて、風格のある巨木の緑陰を歩いた。あたりには小鳥の鳴き声や、風にそよぐ大きなユリや燃えるような花の開いたハイビスカスの濃厚で暖かい芳香が満ちていた... 2016.01.16 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海(23) - ジャック・ロンドン著 第五章陸地初認「海じゃ退屈するなんてことはないぜ」と、ぼくはスナーク号の乗員たちに保証した。「海には生き物がいっぱいいるんだ。数が多くて、毎日、新顔が現れてくれるんだ。ゴールデンゲート・ブリッジを通過してすぐ南に向かうとするだろ、そしたらト... 2016.01.02 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海 (22) - ジャック・ロンドン著 この文章を書いているとき、ふと顔を上げて海の方を見た。ぼくはオアフ島ワイキキの浜辺にいた。ずっと向こうまで青い空が広がり、低い雲が青緑色の海の上を貿易風に流されていく。近くの海はエメラルド色で、オリーブの葉のような明るい緑だ。その手前には岩... 2015.12.26 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海(21) - ジャック・ロンドン著 自慢かって? ぼくは奇跡を行ったんだからな。本で独学するのがどんなに簡単だったか、もう忘れてしまった。すべての成果(すばらしい成果でもある)は、ぼくより前に先人たちが成し遂げたものだ。航海術を発見し、それを説明するために「天測表」としてまと... 2015.12.19 スナーク号の航海読み物
スナーク号の航海 スナーク号の航海 (20) - ジャック・ロンドン著 というわけで、ぼくがどうやって天文航法を独学したか簡単に説明しよう。ある日の午後ずっと、ぼくはコクピットに座り、片手で舵をとりながら、もう一方の手で対数の本をめくって勉強した。それからの二日間、午後二時間を航海術の理論、とくに子午線高度の勉... 2015.12.12 スナーク号の航海読み物