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スナーク号の航海

スナーク号の航海(32) - ジャック・ロンドン著

モロカイ島では、宣告されたハンセン病患者は再検査を受ける権利があり、患者はそのために継続的にホノルルに戻っている。ぼくがモロカイ島に渡るときに乗った蒸気船には、そうやって戻った患者が二人乗っていた。どちらも若い女性で、一人は自分の所有する財...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(31) - ジャック・ロンドン著

ハンセン病の接触による伝染性は想像されているほどではない。ぼくは妻同伴でこの居住地に一週間滞在したが、感染するという不安はまったくなかった。ぼくらは長手袋もはめなかったし、患者から離れていようともしなかった。逆に、何も考えず自由に一緒にいた...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(30) - ジャック・ロンドン著

第7章モロカイ島のハンセン病患者 スナーク号がモロカイ島の風上側の沿岸をホノルルに向かって帆走していたとき、ぼくは海図を見て、低く横たわった半島とその向こうに見えている高さが二千フィートから四千フィートはありそうな一連の断崖を指さして、こう...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (29) - ジャック・ロンドン著

波に乗ったり波と闘ったりすることでぼくが学んだ方法の一つは、抵抗しないということだ。なぐりかかってくる相手は、こちらからよけてしまうに限る。顔面をひっぱたこうとする波があれば、その下にもぐりこんでしまえばいい。足から先に海に飛びこみ、波には...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(28) - ジャック・ロンドン著

ぼくは知識を前にすると、いつも謙虚になる。フォードには知識があった。彼はぼくにボードの正しい乗り方の手本を見せてくれた。それから、いい波が来るまで待ち、いまだというときに、ぼくを押し出してくれた。波に乗って宙を飛んでいるように感じるのは、す...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(27) - ジャック・ロンドン著

というわけで、実際の波乗りの原理についての話になるが、まず長さ六フィート、幅二フィートの細長い楕円のような形をした平らな板(ボード)を手に入れよう。そこにソリに乗った小さな子供のように腹ばいになり、両手でこいで海に出ていく。波が盛り上がりは...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (26) - ジャック・ロンドン著

第VI章最高のスポーツそれが、いわゆるロイヤル・スポーツ、地球上で生来の王たちが行っている最高のスポーツだ。ワイキキビーチでは、はてしなく広がる海から五十フィート足らずのところまで草が生え、木々も潮の気配が感じられるところまで枝を伸ばしてい...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(25) - ジャック・ロンドン著

ぼくらは広くて立派な芝生の上を、ロイヤルパームの並木のある通りまで歩いた。芝生はさらに続いていて、風格のある巨木の緑陰を歩いた。あたりには小鳥の鳴き声や、風にそよぐ大きなユリや燃えるような花の開いたハイビスカスの濃厚で暖かい芳香が満ちていた...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (24) - ジャック・ロンドン著

これがスナーク号での最初の陸地視認の顛末だ──なんというランドフォールだったことか。ぼくらは二十七日間、何もない大海原にいたので、世の中にこんなに生命に満ちあふれているとは思いもよらなかった。頭がくらくらしてしまい、すぐには、すべてを受け入...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(23) - ジャック・ロンドン著

第五章陸地初認「海じゃ退屈するなんてことはないぜ」と、ぼくはスナーク号の乗員たちに保証した。「海には生き物がいっぱいいるんだ。数が多くて、毎日、新顔が現れてくれるんだ。ゴールデンゲート・ブリッジを通過してすぐ南に向かうとするだろ、そしたらト...
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