スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (20) 同じことをイギリスでやってみれば、すぐに反駁されるだろう。とんでもない、自分の生活はひどいもので、あなたの方が恵まれてますよ、と。フランスのよいところは、だれもが自分は恵まれているとはっきり認めることだ。彼らは皆、自分の恵まれている点につい... 2017.10.21 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (19) サンブル運河とオアーズ運河: 運河を航行する船翌日、ぼくらは遅くなってから雨の中を出発した。判事は傘をさして水門の端まで見送ってくれた。スコットランド高地をのぞけば、めったにこうなることはないのだが、ぼくらは今は天候についてはおそろしく謙虚... 2017.10.14 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (18) 広く知られていることだが、ロバの尻をたたいて急がせることほど無駄なことはない。ロバの尻をたたいて効果があるかというと、どんなにムチをふるったところで、鈍重なロバという生物がそれに応じて歩を早めることはないと、ぼくらは知っている。しかし、こう... 2017.10.07 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (17) ランドルシーにてランドルシーでは、雨はまだ降っていて、風も吹いていた。だが、ぼくらが見つけたホテルの部屋にはベッドが二つあり、たくさんの家具が備えつけてあった。水差しにはちゃんと水が入れてあったし、食事もきちんとしていて、ワインも本物だった... 2017.09.30 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (16) ぼくらがたどっていく水路がずっと森の中にあったらよかったのにと思う。木々は人間の社会そのものだ。オークの老木は宗教改革の前からずっとそこに立っていて、多くの教会の尖塔よりも高いし、そこらの山々より堂々としている。しかも生きていて、ぼくらと同... 2017.09.23 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (15) サンブル運河 - ランドルシーへ朝、ぼくらが屋根裏部屋から降りていくと、女主人は玄関の扉の裏側に置いてある水を入れた二つのバケツを示し、「それで顔を洗って」と言った。ぼくらはそれで顔を洗った。ジリヤール夫人は玄関前の石段で一家の靴を磨いてい... 2017.09.09 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (14) 行商人と誤解されたことについて、そう傷ついたというわけではなかった。自分がそういう人たちより上品な食べ方をしたとか、フランス語の間違いだって、ちょっと種類が違うとか思ったとしても、その差が宿屋の女主人や二人の労働者にはまずわからないだろうか... 2017.09.02 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (13) 移動販売の商人モリエールの喜劇で、召使たちが使用人部屋で上流階級の真似事をしているところに本物の高貴な人々が入ってきたときのように、ぼくらは本物の行商人と出くわすことになった。ぼくらにとって、これがつらい教訓となったのは、彼らがぼくらがそう... 2017.08.26 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (12) ストーブの隙間や空気穴から見える赤い炎を別にすれば、部屋は真っ暗だった。女将が新しい客のためにランプをつけた。暗かったおかげで断られずにすんだのだと思う。というのも、彼女がぼくらの身なりをみて喜んだ風にはみえなかったからだ。ぼくらが入った部... 2017.08.19 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (11) ポン=シュル=サンブル行商人シガレット号が朗報を持って戻ってきた。ぼくらのいるところから歩いて十分ほどのポンと呼ばれるところに宿があるらしかった。穀物倉庫にカヌーを置かせてもらって、子供たちに道案内を頼んだ。子供たちはぱっとぼくらから離れ、... 2017.08.12 スティーヴンソンの欧州カヌー紀行読み物