読み物

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スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (6)

ボートでおバカなことをするより商売の方が面白いと誰が言えるだろうか? そういうことを言う人はボートを見たことがないか商売というものを知らないに違いない。少なくともボートの方が健康にはずっとよいのは確かだ。人間がやるべきは、まず楽しむことだ。...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (5)

ロイヤル・スポーツ・ノーティークラーケンの近くで雨がやんだ。だが、すでに日が沈み寒かった。ぼくら二人はずぶ濡れで、しかも厄介な問題に直面していた。アレ・ヴェルトのはずれに近く、いよいよブリュッセルに入ろうかというところまで来ていたのだが、運...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (4)

ウィレブルークとヴィルボールデの途中で、地主の館へと続く道のように美しい運河のところで、ぼくらは昼食にしようと上陸した。アレトゥサ号には卵二個とパン、ワイン一本があり、シガレット号には卵二個とエトナ製のコンロを積んでいた。シガレット号の相棒...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (3)

ウィレブルーク運河翌朝、ぼくらはウィレブルーク運河に入ったが、雨が激しく降って寒かった。こんなに冷たい雨が降りそそいでいるのに、運河の水は紅茶を飲むのにちょうどよいくらいの温かさだったので、水面から蒸気が立ち上っていた。あいにくこんな状態だ...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (2)

川の上は快適だった。一、二隻の干し草を積んだ荷船と行き過ぎた。川の両岸にはアシや柳が生えていて、牛や灰色の年老いた馬がやってきた。土手ごしに頭を出してこちらを眺めている。木々に囲まれた感じのよい村には活気のある造船所があり、芝生に囲まれた館...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (1)

ロバート・ルイス・スティーヴンソン著明瀬和弘訳原著の序は本文の末尾に掲載します。アントワープからボームまでアントワープ*1のドックではちょっとした騒ぎになった。港湾作業の監督一人と荷役人たちは二隻のカヌーをかつぎ上げると船着き場に向かって駆...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

ジャック・ロンドンの『スナーク号の航海』に続いて、ロバート・ルイス・スティーヴンソンの『欧州カヌー紀行』(新訳)の連載を開始します(6月4日から毎週日曜日)。R.L.スティーヴンソンは『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などの作品で知られる十...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (95) - ジャック・ロンドン著

あとがきスナーク号は水線長四十三フィートで全長は五十五フィート、船幅十五フィート、喫水が七フィート八インチだ。二本マストのケッチで、帆はフライングジブにジブ、フォアステイスル、メインスル、ミズン、スピンネーカーがある。船室の高さは六フィート...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (94) - ジャック・ロンドン著

追伸  というようなことを書いてから、さらに二週間がすぎた。タイヘイイはスナーク号で唯一病気にかかっていなかったのだが、ぼくらの誰よりも高熱が出て、もう十日も寝こんでいる。体温は華氏百四度(摂氏四十度)を何度も繰り返し、脈拍は百十五もある。...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (93) - ジャック・ロンドン著

チャーミアンは菜食主義者と衛生学者に育てられた。彼女を育てた叔母のネッタは健康によい気候の地域に住んでいて、薬なんてものは信用していなかった。チャーミアンもそうだ。おまけに薬と彼女の相性も悪かった。治したい病気そのものより薬の副作用の方がひ...
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