カヌー

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スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (42)

ぼくらが強い関心を持っていた一つは、食べることだった。ぼくは食事に重きをおきすぎたかもしれない。料理のことをあれこれ考えていると、口のなかによだれがたまってきたのを覚えている。そうして夜になるずっと前から、それを食べたくてたまらなくなり、そ...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (40)

ぼくはこの機械仕掛けの人形の動きがとても気に入ったので、鐘が鳴るときは見逃さないよう注意していた。シガレット号の相棒はそんなぼくを小ばかにしていたが、やつ自身もかなり気になっているようだった。オモチャの人形を建物の上で冬の厳しさにさらしてい...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (39)

コンピエーニュにてぼくらはコンピエーニュの大きくて活気のあるホテルに泊まったので、だれもぼくらの存在を気にしたりはしなかった。ここでは予備兵や(ドイツ風にいうと)軍国主義的な風潮が蔓延していた。町外れにある宿営地の円錐形の白いテント群は、聖...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (38)

オアーズ川を下る: コンピエーニュまで晴れの日が少なくて雨天と晴天の区別がつきにくいスコットランドのハイランド地方はともかくとして、どんなにがまん強い人でも、道中ずっと雨に濡れ続けていれば、しまいにはうんざりするものだ。ノアイヨンを出た日の...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (37)

午後、ホテルの外に座っていると、うめいているようにも聞こえるオルガンの甘く荘厳な響きが聞こえてきて、教会から呼び出しを受けたような気がした。ぼくは観劇は大好きだし、芝居の一幕か二幕を見るのもいやではなかったが、そのときに実際に見た儀式がどう...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (36)

ノアイヨン大聖堂ノアイヨンは川から一マイルほど離れた、木々の生い茂る丘に囲まれた狭い土地にあり、町全体に瓦屋根の家々が密集し、その先に二つの高い塔を持つ大聖堂がそびえていた。町に入ると、瓦屋根はごちゃごちゃ重なりあって坂を登っていたが、そう...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (35)

オアーズ川の黄金の谷をめぐるラフェールをすぎると、川は開けた牧草地を縫って流れていた。緑豊かな、畜産の盛んなところで、黄金の谷と呼ばれている。川幅が広く流れは急だが、安定した絶え間ない流れが緑の沃野を作りあげている。牛や馬や小さくユーモラス...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (34)

この町のどこにも他に宿屋はないようだった。町の人に道をたずねると教えてはくれるのだが、たずねていくと、そこはぼくらが侮辱された例の宿屋なのだった。ラフェール中を右往左往したが駄目で、悲しくなってしまった。シガレット号の相棒はすでにポプラの木...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (33)

中に入って服を着替え、ワインを頼むことができれば、行き違いは解決されるだろうと感じていた。それで「泊まれないんだったら、食事だけでもしようか」といって、バッグを下ろそうとした。そのとき女将の顔に、けいれんの発作のようなものが浮かんだ! 彼女...
スティーヴンソンの欧州カヌー紀行

スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 (32)

ラフェールでのさんざんな記憶その日のほとんどは、モイですごした。というのも、ぼくらはのんびりと物思いにふけったりするのが好きだったし、舟で一日に航海する距離をのばすのは好きではなく、朝早く出発するのもいやだった。おまけに、ここはゆっくりして...
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