スナーク号の航海

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スナーク号の航海

スナーク号の航海 (36) - ジャック・ロンドン著

第八章太陽の家 たえず動きまわる精霊のように、海や陸の絶景や自然の驚異や美を求めて地球上を旅している多くの人々がいる。そういう人々はヨーロッパにあふれている。フロリダや西インド諸島、ピラミッドやカナディアンロッキーやアメリカのロッキー山脈で...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (35) - ジャック・ロンドン著

ハンセン病には弱い接触感染性があるが、どうやって伝染するのだろうか? あるオーストリアの医師は自分と助手たちにハンセン菌を植えつけてみた。が、失敗した。だが、断定するにはいたらない。有名なハワイの殺人者の例があるからだ。こいつはハンセン菌を...
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スナーク号の航海 (34) - ジャック・ロンドン著

ひとつ確かなのは、居住地の患者は、ここ以外の場所で隠れて生活している患者よりはるかに恵まれているということだ。そういう患者は他人と交わることもなく、病気が露見しないか、少しずつ確実に悪くなっているのではないかと不安を抱えて生きている。ハンセ...
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スナーク号の航海 (33) - ジャック・ロンドン著

この原稿を書いている時点で、ホノルルに知っている靴磨きが一人いる。アフリカ系アメリカ人だ。マクベイ氏がぼくに語ってくれたところによれば、まだ細菌検査が行われるようになるずっと前に、彼はハンセン病患者としてモロカイ島に送られてきたのだった。彼...
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スナーク号の航海(32) - ジャック・ロンドン著

モロカイ島では、宣告されたハンセン病患者は再検査を受ける権利があり、患者はそのために継続的にホノルルに戻っている。ぼくがモロカイ島に渡るときに乗った蒸気船には、そうやって戻った患者が二人乗っていた。どちらも若い女性で、一人は自分の所有する財...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(31) - ジャック・ロンドン著

ハンセン病の接触による伝染性は想像されているほどではない。ぼくは妻同伴でこの居住地に一週間滞在したが、感染するという不安はまったくなかった。ぼくらは長手袋もはめなかったし、患者から離れていようともしなかった。逆に、何も考えず自由に一緒にいた...
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スナーク号の航海(30) - ジャック・ロンドン著

第7章モロカイ島のハンセン病患者 スナーク号がモロカイ島の風上側の沿岸をホノルルに向かって帆走していたとき、ぼくは海図を見て、低く横たわった半島とその向こうに見えている高さが二千フィートから四千フィートはありそうな一連の断崖を指さして、こう...
スナーク号の航海

スナーク号の航海 (29) - ジャック・ロンドン著

波に乗ったり波と闘ったりすることでぼくが学んだ方法の一つは、抵抗しないということだ。なぐりかかってくる相手は、こちらからよけてしまうに限る。顔面をひっぱたこうとする波があれば、その下にもぐりこんでしまえばいい。足から先に海に飛びこみ、波には...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(28) - ジャック・ロンドン著

ぼくは知識を前にすると、いつも謙虚になる。フォードには知識があった。彼はぼくにボードの正しい乗り方の手本を見せてくれた。それから、いい波が来るまで待ち、いまだというときに、ぼくを押し出してくれた。波に乗って宙を飛んでいるように感じるのは、す...
スナーク号の航海

スナーク号の航海(27) - ジャック・ロンドン著

というわけで、実際の波乗りの原理についての話になるが、まず長さ六フィート、幅二フィートの細長い楕円のような形をした平らな板(ボード)を手に入れよう。そこにソリに乗った小さな子供のように腹ばいになり、両手でこいで海に出ていく。波が盛り上がりは...
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